代表メッセージ

介護業界の資本効率を上げ、すべての人を豊かにする

代表 田畑

頑張る人がきちんと報われる仕組みをつくれば、介護に関わるすべての人は、もっと豊かになれる。私はそう確信しています。介護業界の資本効率を上げ、その仕組みをつくることに、私は人生を懸けています。

CHAPTER 01

介護業界に入ったきっかけ

私はもともと、システム開発会社やマーケティング会社で働いていました。自分がつくったシステムでお客様の仕事がラクになる。支援先の集客課題が解消され、「ありがとう」と言っていただける。仕事は、私にとって人生のやりがいそのものでした。

一方で、訪問看護師として働く母からは、いつも仕事の大変さばかりを聞いていました。管理職になっても、増えるのは責任と残業ばかりで、給料はほとんど上がらない。もっと良いシステムや医療機器を使いたいのに、上層部が現場の声を汲み取らない。書類業務をしない同僚の皺寄せが自分に来る。有給を取りたくても、上司の顔色をうかがってしまう。休日にもオンコールや利用者さんの対応に追われ、夜間に呼ばれれば、怖くても一人で夜道を向かわなければならない——。

仕事は楽しいという私の認識からは程遠い、看護現場のリアルを母から聞いてしまい、どうして業界によってこんなに差があるんだと、少し憤りに近いものを感じていました。なぜその問題が生じるのか。それを知るために、私は訪問看護について調べ始めました。そしてそこには、個人の頑張りではどうにもならない、根深い構造的な課題があることがわかったのです。

CHAPTER 02

介護業界の構造課題

一つ目は、利益が出にくい収益構造です。

訪問看護の報酬は国が定めており、利益率が10%程度になるよう設計されています。生産年齢人口が減る一方で高齢者は増え続け、社会保障費が膨張している以上、国が報酬を抑えざるを得ないのは、やむを得ない側面もあります。

しかしその結果、訪問看護師の給料には天井が生まれます。管理職になっても年収は良くて600万円ほど。利益が薄いため投資の原資がなく、DXも進みません(現場向けシステムの使いにくさも、DXが進まないもう一つの要因だと感じています)。さらに、採算を合わせるには稼働率を上げ続けるしかないため、人員は常にぎりぎり。誰かが休めば現場に大きな負荷がかかり、有給すら申請しづらくなります。

二つ目は、人材不足です。

看護師の絶対数が足りず、事業所間で人材の奪い合いが起きています。資格があればどこでも働けるため転職のハードルは低く、離職率も高い。一方で最低人員配置基準がある以上、欠員はすぐに埋めなければならず、採用はエージェントに頼らざるを得ません。採用費用は年収の30%にもなり、利益を圧迫する——これも、給料が上がりにくい構造要因の一つです。

そしてこれは、訪問看護だけの話ではありません。国が報酬を定める構造、慢性的な人手不足、労働集約的なビジネスモデル。これらは介護業界全体に共通する課題です。「働く環境のキツさ」「給料の上がらなさ」「休みの取りづらさ」といった構造課題のせいで、本来なら利用者さんとの触れ合いから生まれるはずの仕事のやりがいが、業界全体で感じづらくなっている。私はそう考えています。

仕事は人生の大半を占めるものです。だからこそ、絶対に楽しい方がいい。業務の逼迫を解消できれば、介護の仕事はもっと楽しくなる。そしてそれは、私が積んできたシステム開発の経験が直接活きる領域です。介護は若い人が当事者意識を持ちにくい業界だからこそ、ITの変化が遅れている。だとすれば、この若さでこの業界に興味を持ってしまった自分がやる意味がある。それが自分の使命だと思い、介護業界に飛び込みました。

CHAPTER 03

定期巡回を立ち上げる理由

利益が出にくい収益構造である以上、追い風を受けられる場所で頑張る必要があります。そこで、構造課題に挑む最初の事業として選んだのが「定期巡回・随時対応型訪問介護看護」です。決まった時間の訪問に加えて、夜間や急な体調の変化にも24時間365日対応できる。月額定額で、在宅にいながら施設に近い安心を届けられる、地域密着型の介護保険サービスです。

なぜ追い風なのか。国が定期巡回を普及させたい、明確な理由があるからです。介護給付費は高齢化とともに膨張を続けており、現在の約12兆円から、2040年度には25.8兆円に達する見通しです(※1)。一方、特別養護老人ホームには申し込んでも入れない待機者が約22.5万人おり、うち9.5万人は在宅で待機しています(※2)。1人あたりの給付費は、特養が月額約31万円に対し、定期巡回は月額約18.4万円。1人を施設ではなく在宅で支えられれば、給付費を年間約150万円抑えられる計算です(※3)。定期巡回は待機者の受け皿になると同時に、社会保障費の抑制にも貢献できる。国にとって、普及させない理由がないのです。そのため、定期巡回の収支差率は13.4%と、全22の介護サービスの中で最も高い水準で設計されています(※4)。

そして定期巡回は、そこで働く職員にとってもメリットがあります。通常の訪問看護・訪問介護は訪問件数に応じた出来高制のため、件数を増やすことにインセンティブが働き、必要以上の訪問や件数至上主義に陥る事業所も少なくありません。定期巡回は月額定額制で、件数を増やしても売上は変わりません。そのため、インセンティブは「利用者さんの状態を安定させ、ケアの質を上げること」に向かいます。つまり、いいケアをすることが、そのまま評価につながるのです。1対1で向き合える在宅だからこそ、一人ひとりに丁寧に寄り添いたい——その想いを制度の面から叶えやすいサービスなのです。

そして何より、利用者さんのニーズに応えられます。国民の約44%が自宅で最期を迎えたいと望んでいるのに、実際に在宅で亡くなる方は17%ほどしかいません(※5)。在宅で暮らし続けるための選択肢が、十分に用意されていないからです。それにもかかわらず、定期巡回の利用率は要介護者全体のわずか1%程度(※6)。このサービスが広まれば、「家で暮らし続けたい」という高齢者の願いに応えられると考えています。

利用者、働く職員、事業者、そして行政。関わるすべての人にとって良い事業形態——だからこそ、私たちはこの領域に懸け、介護業界を豊かにしていきます。

CHAPTER 04

成し遂げたいこと

EEFULホールディングスの合宿の様子

EEFULホールディングスの合宿にて

人生最期に在宅という選択肢を用意することは、私のやりたいことの通過点です。本当に成し遂げたいのは、その先にある「介護業界の資本効率を上げ、すべての人を豊かにする」こと。ここで言う資本効率とは、同じ人員・同じ費用から、より多くのケアと、より高い給与を生み出せる状態のことです。働く人がケア以外の業務に逼迫されず、本来の仕事に集中してやりがいを感じられる。そのケアを通じて、利用者である高齢者の方々も豊かになる。そんな世界を実現したいのです。

そのために必要なのは、システム化だけではありません。M&Aと自社での新規事業所開設によって、エリアに対する事業所のシェアを高めていくことです。訪問ルートの最適化、オンコールのエリア単位での対応、記録業務の効率化、本社費の圧縮——これらは物理的な「密度」がなければ実現できず、システムだけでは解けない課題だからです。

そして、2026年のいま新しく事業所を立ち上げることには、特別な意義があります。背景にあるのは、AIの目覚ましい進化です。3年前にChatGPTが登場して世界が驚いたのが遠い昔に感じられるほど、AIはテキストだけでなく画像・音声・動画を解釈できるようになり、人にしかできないと思われていた複雑な思考すら担えるようになってきました。

これは介護業界にとって、大きな追い風です。介護事業所のあるべき姿は、時間の100%をケアに使えることです。しかし現実には書類業務はなくならず、これまでのDXは「使いにくいシステムの操作を頑張って覚える」ことの積み重ねでした。もし、AIが扱いやすい形であらゆる情報を最初から設計・管理していれば、人が頑張るDXは要らなくなり、AIが勝手に処理してくれます。私たちはこれをAX(AIトランスフォーメーション)と呼んでいます。AXが実現すれば、介護業界の効率化は爆発的に進む可能性がある。ただし、紙で情報を管理してきた既存の事業所が、これを一朝一夕で手に入れることはできません。新しく立ち上げる事業所なら、「AIがある前提」ですべてを設計できる。これこそが、いま新たに介護事業所を構える意義であり、これからの介護のあり方を実現する最短の道だと確信しています。

新しい介護を一緒につくりたいという方は、ぜひ私たちのもとへ来てください。一緒に、介護の未来をつくっていきましょう。

イーフルケアのメンバー

※1 「2040年を見据えた社会保障の将来見通し」(2018年・政府推計)、現在値は厚生労働省「令和6年度 介護給付費等実態統計の概況」

※2 厚生労働省「特別養護老人ホームの入所申込者の状況」(2025年4月1日時点)

※3 厚生労働省「令和6年度 介護給付費等実態統計の概況」より試算

※4 厚生労働省「令和7年度 介護事業経営概況調査」(令和6年度決算・税引前・物価高騰対策補助金除く)

※5 厚生労働省「人生の最終段階における医療・ケアに関する意識調査」(令和4年度)、厚生労働省「人口動態統計」(2023年)

※6 厚生労働省「介護給付費等実態統計」月報(令和7年12月審査分)

代表と話す この挑戦に、一緒に賭けてみませんか

もしこの話に少しでも共感してくれたら、ぜひ一度お話ししませんか。私たちは港区田町エリアで、定期巡回・随時対応型訪問看護ステーションを立ち上げます(訪問看護は2026年10月、定期巡回は同年12月に開設予定)。経験の有無は問いません。まずはカジュアルな会話からで大丈夫です。お気軽にお問い合わせください。

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